日本東アジア実学研究会2022 年度国内大会
「地球危機の時代に考える自然と人間と実学」
趣旨文
21 世紀に入り 、地球ということを強く意識する時代に 今 我々は 生きている。我々は、地球市民として、諸国家・ 諸民族・ 諸宗教・ 諸文明 ・諸文化 の間の 対話を 通して、人類の過去を省み、イデオロギーの対立を超え、核兵器 を廃絶し、地球環境問題に対処し 、持続可能で多様性に満ちた寛容で 平和な世界 文化の実現を目指し、未来に向けて創造的に歩むことが求められる。
他方で、今日、地球 の各地域で起こっていること、そして自然と人間の生命を育む地球の環境は、危機的かつ終末的な状況にある。2022 年2月 2 4 日ロシアがウクライナに侵攻し、今日も戦争による死者が出ている。新自由主義の経済観 は、コロナ・パンデミックにあっても、経済成長優先の政策を促し、経済格差 を広げ 、教育や福祉 、他者のケアに従事する人々や 貧困 家庭に対して支援の手を十分に行き届かせているとはいえない 。さらに、気候変動による各地域での異常気象の発生 頻度が上がり、生物多様性の 喪失が進み、地球の気温上昇は取り返しのつかない時点に来ている。すべては、人間による自然の搾取、我による他者の疎外と搾取の結果 として今の地球の現実があると考えられる。
人間には、自然と人間に対する実在感(Sense of Reality と生命が育まれることへの心の驚き(Sense of Wonder がある。今、改めて、人間が持つ本心に立ち返り、自然 と他者に対 して相互に活力を与える人格的交流の主体としての人間、すなわち TRUE AND REAL LEARNING ”としての実学の担い手 である人間 のあり方について考え てみたい 。
以上のような問題状況の認識に基づき、本大会のテーマを「地球危機の時代に考える自然と人間と実学」とした。本大会における参加者相互の真摯で熱心な対話が、TRUE AND REAL LEARNING ”としての実学、すなわち人文科学的に過去の人類の思想的営為に学び、さらに社会科学的、自然科学的にも、未来に向けての新たな「真実」( true )と「現実」 realityを探究し、「自分たちの生き方を思想化し、自然と社会に責任をもつ学問」(会則第一条)としての 「実心実学」の構築に寄与することを期待したい。
2022年度国内大会・個別発表募集概要
【大会日時】2022年7月23日(土)
10時開会(午前の部・講演)
13時~ (午後の部・個別発表)
※終了時間は、個別発表者が確定次第お知らせ致します。
【開催方法】 Zoomにて実施
【持ち時間】 発表20分・質疑応答10分
【大会テーマ】 地球危機の時代に考える自然と人間と実学
【募集締め切り】 2022年5月31日(火曜)
【応募フォーム】 下記フォームに、氏名、所属、題目、要旨(400字)をご入力ください。
:登録フォームはこちら
※備考
・大会テーマを考慮したものであることが望ましい。
・発表者多数の場合は、御希望に応えられない場合がございます。
【お問い合わせ先】島田雄一郎(大島商船高等専門学校)
shimada*oshima-k.ac.jp(*を@に置き換えてください)