【会員の図書】小島康敬校注『志学幼弁』(北海道大学出版会、2024.12)

タイトル:『志学幼弁』
刊行日 :2024.12.20
著 者 :小島康敬
ページ :410
出版社 :北海道大学出版会
ISBN :978-4-8329-6901-8

●本書の特徴
江戸中期弘前藩で宝暦改革を担った乳井貢(にゅうい・みつぎ)。その主著『志学幼弁』を翻刻・校訂し、詳細な注を付す。素行、徂徠、春台に共鳴して実学的観点から朱子学を空論と批判し、更に特異な老荘解釈、時間論等の独自の思想世界を展開。秀吉、赤穂四十七士への糾弾も注目。

(出版社紹介文より)

【会員の図書】小倉紀蔵編著『比較文明学の50人』(筑摩書房、2024.12)

タイトル:『比較文明学の50人』
刊行日 :2024.12.16
著 者 :小倉紀蔵
ページ :294
出版社 :筑摩書房
ISBN :978-4-480-01814-4

内容紹介
比較文明学から見えてくる
日本の独創的な知の豊かな世界
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古くから、日本の思想や宗教はつねに自己を他者と熱心に比較してきた。そうした知的伝統から、きわめて独創的な比較文明論が数多く産み出されてきた。本書では、本居宣長、岡倉天心、鈴木大拙、賀川豊彦らを経て、現代の梅棹忠夫、伊東俊太郎、石牟礼道子、緒方貞子に至る鋭敏な比較文明的感覚を持っていた日本の50人を選出。比較文明学会に所属する17人の研究者が、日本の比較文明学とはなにかを問いつつ、50人が繰り広げる豊かな知の世界を縦横無尽に論じる。

(出版社紹介文より)

【会員の図書】田中豊『儒学者兆民:「東洋のルソー」再考』(創元社、 2024.12.3)

タイトル:『儒学者兆民:「東洋のルソー」再考』
刊行日 :2024.12.03
著 者 :田中豊
ページ :262
出版社 :創元社
ISBN :978-4-422-20300-3

内容紹介
『民約訳解』が漢文である本当のワケとは?
学者ですら躊躇なく使う中江兆民の代名詞「東洋のルソー」。その由来ともなった『社会契約論』の翻訳『民約訳解』は、なぜ漢文で書かれていたのか。また、その翻訳に込められた兆民の意図とは何だったのか。『民約訳解』を単なる翻訳書ではなく、兆民の思想書として詳細に再検討することで、兆民がルソーを介して、在来思想としての儒教に回帰し、それを刷新しようとした「儒学者」であったことを鮮明にする、画期的な思想史研究。

(出版社紹介文より)

【会員の図書】アジア宗教平和学会編『平和構築の原動力としての宗教』(社会評論社、2024.9)

タイトル:『平和構築の原動力としての宗教』
刊行日 :2024年9月4日
著 者 :アジア宗教平和学会
ページ :176
出版社 :社会評論社
ISBN :978-4-7845-1390-1

内容紹介
思想レベルの相互理解に「宗教」が果たす役割とは?

アジア宗教平和学会は、宗教に内在する、世俗国家の絶対化を否定し国家を相対化する視点、国家の枠組みを超えた多様な人々の対話による人間的相互理解の深化と連帯、赦しと和解、他者優先・共生等をアジア地域において共同で検討し、非暴力による平和構築の実現に貢献するために、数年間にわたって学術交流を深めてきた。本書は、「宗教における何が平和をつくるのか」という課題に多面的角度から応えた研究報告である。

*日韓共同出版企画(韓国版 モシヌンサラムドゥル社
出版社紹介文より

【会員の図書】何燕生編集 岩波『思想』最新号(2024年9月号 特集|道元の思想)

タイトル:『思想 2024年9月号』
刊行日 :2024.08.23
著 者 :何燕生 編集
ページ :232
出版社 :岩波書店

目次
【特集】道元の思想
思想の言葉  木村清孝
特集にあたって  何燕生
〈討議〉自己・他者・世界  末木文美士・出口康夫/何燕生(司会)
道元思想における悟りと実践──世界と自己の関係  石井清純
「行持道環」とは何か──道元の思想構造  頼住光子
「物」から見た道元の思想  ラジ・シュタイネック
「鞭影」──道元『十二巻本集』における「メメント・モリ」  スティーヴン・ハイネ/金子奈央 訳
道元と真正性の問題  レイン・ラウド/長野邦彦訳
鎌倉思想から現代哲学へ  ゲレオン・コプフ
道元を翻訳する  クリスティアン・ウィッテルン/金子奈央 訳
〈研究動向〉道元の自然観に関する研究史  李家明
禅と人類学の地平──岩田慶治の道元論を読み直す  何燕生
道元周辺の臨済禅は何を語ったか  和田有希子

(出版社紹介文より)

【会員の図書】土着的近代研究会編『土着的近代研究 第2号ー土着的近代と平和構築』(文理閣、 2024.4)

タイトル:『土着的近代研究 第2号ー土着的近代と平和構築』
刊行日 :2024.4
著 者 :土着的近代研究会
ページ :188
出版社 :文理閣
ISBN :978-4-89259-955-2

内容紹介
グローバルな人間・社会破壊の根本にある「欧米型近代」を克服し、土着文化を基礎にした平和的共生社会構築を目指す「土着的近代」化について、日本・韓国の実践を報告・検討する。

(出版社紹介文より)

【会員の図書】古文英『幕末期の〈陽明学〉と明末儒学』(春風社、2024.3)

タイトル:『幕末期の〈陽明学〉と明末儒学』
刊行日 :2024.3
著 者 :古文英
ページ :336
出版社 :春風社
ISBN :978-48-6110-922-5

内容紹介
幕末期の陽明学者らに注目し、「誠中心の儒学」に代表される陽明学の既存の認識を再検討し、幕末期の儒学思想史像の刷新を企図する。

草庵からみれば、真実の学問は静中の功によらないと実現できないという。草庵からみれば、読書の功は心気の紛擾を引き起こし、静坐のほうが「澄心」に到達できる。したがって、念庵・双江の帰寂の説が最も『中庸』の慎独の核心をついていることになる。すなわち、草庵は心気の紛擾を排除し、心が澄んでいる境地に到達したいために、念庵・双江の帰寂の説をよしとする。(本文より)

(出版社紹介文より)

【会員の図書】郭旻錫『自己否定する主体一九三〇年代「日本」と「朝鮮」の思想的媒介』(京都大学学術出版界、2024.3)

タイトル:『自己否定する主体一九三〇年代「日本」と「朝鮮」の思想的媒介』
刊行日 :2024.3
著 者 :郭旻錫
ページ :332
出版社 :京都大学学術出版界
ISBN :978-48-1400-515-4

内容紹介
朝鮮を含む帝国日本の思潮を総合的に描く。自己否定する主体という視点から、哲学・文芸批評・文学を読み解き、ポストコロニアリズムの理解からもれた日本・朝鮮の思想的関係を問う。

(出版社紹介文より)

【会員の図書】松本智也『〈文事〉をめぐる日朝関係史近世後期の通信使外交と対馬藩』(春風社、 2023.7)

タイトル:『〈文事〉をめぐる日朝関係史近世後期の通信使外交と対馬藩』
刊行日 :2023.7
著 者 :松本智也
ページ :558
出版社 :春風社
ISBN :978-48-6110-880-8

内容紹介
秀吉の朝鮮出兵ののち、「善隣友好・平和外交」の象徴として200年、12回にわたって続いた通信使はなぜ失敗に終わったのか。近世後期の、日朝関係および東アジア史のターニングポイントともいえる時期を捉え、幕末にかけての通信使との学術・文才交流、すなわち「文事」と、日朝それぞれの識者の言説および対馬の歴史書にみられる対馬の「藩屏」認識という2つの視角から緻密かつダイナミックに考究。交易、政治面のみならず思想、学術・文化的な交流に焦点をあて、東アジアの大きな潮流のなかに日朝関係史を位置づける。

(出版社紹介文より)

【会員の図書】商兆琦『無責任的帝国ー近代日本的拡張与毀滅』(上海三聯書店、2023.7.1)

原 題 :『無責任的帝国ー近代日本的拡張与毀滅』
刊行日 :2023.7.1
著 者 :商兆琦
ページ :505
出版社 :上海三聯書店
ISBN :978-75-4268-019-8

内容紹介
本书是一本关于近现代日本发展变化的历史著作。作者以日本帝国时期的内政、外交、军事和历史人物四条线,展现日本在1895至1945的50年间兴衰起伏的历史。作者意在说清两个问题:一是日本是如何对外扩张的;二是日本又是如何自我毁灭的。本书向读者呈现了这一时段中日本兴起而又失败的历史全景:对外扩张和自我毁灭,这一明一暗、并列前行、交互作用的双重历史进程;支撑对外扩张的权力结构和思想逻辑是什么,导致自我毁灭的制度根源和思想基础又是什么;天皇、政治家、官僚、军部精英、民众在这一双重进程中各自扮演的角色;以及作为这一双重进程外部背景的19世纪末至20世纪前半期的世界局势。

(出版社紹介文より)